現在パ・リーグで2年連続でホームラン王となっている山川穂高の年齢は28歳だが、王氏に追いつくと仮定すると、40歳近くまで今の状態を保たなければいけないことになる。今後王氏の記録を抜く選手が出てくるとは考えにくく、通算の本塁打記録とあわせてほぼ間違いなく不滅の記録として残るだろう。

 海の向こうメジャーリーグと比べても、王氏が抜くまで世界最多の本塁打記録を持っていたハンク・アーロン(ブレーブスほか)が連続でホームラン王となったのは2年が最長。それを抜いたバリー・ボンズ(ジャイアンツほか)は連続でタイトルを獲得したことすらない。時代やチーム数、さらにリーグのレベルは違えど、長い間続けてトップに立つのがどれだけ難しいかが読み取れる。

 他にも王氏が残した偉大な記録は数知れないが、今回触れたものだけでも、その凄さが分かってもらえただろう。今年は新型コロナウイルスの影響で開幕時期が未だに不透明な状態が続くが、野球の試合がないのを機に王氏を含め過去の伝説的プレイヤーの功績を振り返り、古い記録から新たな発見をするもの面白いのではないか。