【宮市亮】

 現在海外でプレーする日本人選手の中で、最も活躍している選手の1人であることは間違いない。

 2度の膝前十字靭帯断裂という重傷を乗り越えた27歳は、自身が「ようやく1人前の選手になれた」と語るように、今季ブンデスリーガ2部の舞台でリーグ戦の全試合に出場。ウイングの他サイドバックやウイングバックとしても活躍し、1ゴール7アシストとキャリアハイの成績を残す。ドイツ各方面からも絶賛を集めており、ザンクト・パウリ最重要選手として高く評価されている。ヨス・ルフカイ監督も「彼を活かすプレーをしなければ」と語るほどだ。

 持ち前のスピードの他、ドリブル中の視野の確保やプレー精度が向上し、多彩な選択肢を持てるようになった宮市。最後のフル代表招集は2012年と8年前だが、先日「代表チームでのプレーは夢」と復帰を目指していることを明かしている。ケガに泣かされ続けてきたスピードスターだが、再び日の丸を背負ってプレーすべき時が来たと言ってもいいだろう。

(文・三上凌平)