「自分は空っぽ」だと悩む36歳の母親に、鴻上尚史が「演劇や映画を100本よりも、本を100冊」と薦める理由 (1/5) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「自分は空っぽ」だと悩む36歳の母親に、鴻上尚史が「演劇や映画を100本よりも、本を100冊」と薦める理由

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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 母親からダメ!とばかり言われて育ち、「自分は空っぽ。娘に自信をもって自分の考えを伝えられない」と悩む36歳の母親。「どうやって自分をつくっていけばいいのか」と悩む相談者に鴻上尚史が「演劇や映画を100本見るよりも、本を100冊読む」と薦めた理由とは?

【相談65】娘に何かを伝えるときに、自分の考えがないことに気付きました(36歳 女性 ミドリ)

 こんにちは。いつも鴻上さんのお話を興味深く拝見いたしております。私は今2歳の娘の母です。私自身は両親から厳しく育てられました。幼い頃から何かしては、ダメ! ダメ!と言われた記憶ばかり残っています。

 そして「なんでダメなの?」と聞いたときに、「そんなことをしたら人に笑われる」「普通はそんなことはしない」などと言われ、納得のいかない気持ちになっていました。

 そのせいか、今娘に何かを伝えるときに、自分の考えがないことに気付きました。娘に自信を持って「こういうときはこうするんだよ」と伝えられないのです。一つ一つの事柄を自分なりに考えて娘に伝えているのですが、やはり不安な気持ちが娘にも伝わっている気がします。

 鴻上さん、大人になったときに自分が空っぽだと気付いたときには、どうやって自分をつくっていけばいいのでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。

【鴻上さんの答え】
 ミドリさん。「自分が空っぽだと気付いて」落ち込んでますか?

 全然、そんな必要はないですよ。それどころか、「自分が空っぽだと気付く」ことは、とても素晴らしいことだと僕は思っています。

 だって、「空っぽだと気付く」からこそ、いろんなものを入れようと思えるんじゃないですか。

 ミドリさんの親御さんは、僕がよく言う「世間」というものに従っていたんですね。

「そんなことをしたら人に笑われる」とか「普通はそんなことはしない」というのは、「世間」に対して恥ずかしいことをしたくない、「世間」に後ろ指をさされたくない、「世間」を怒らせたくない、と思っている人がよく使う言葉です。

(「世間」というのは、自分に関係のある人達、例えば会社とか学校、ママ友、隣近所などの人々です。反対語は「社会」で、自分とは直接関係のない人達、同じ電車に乗っている人、道ですれ違う人などです)


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