クラウドサービスは、単にネットに自分のファイルを保存できるだけでなく、スマートフォンの写真を自動保存したり、パソコンの特定のフォルダーと同期する機能が便利。写真のバックアップ用途としては、保存可能な容量に対する使用料金や転送にかかる時間など考えて使いたい (イラスト=やまもと妹子)
クラウドサービスは、単にネットに自分のファイルを保存できるだけでなく、スマートフォンの写真を自動保存したり、パソコンの特定のフォルダーと同期する機能が便利。写真のバックアップ用途としては、保存可能な容量に対する使用料金や転送にかかる時間など考えて使いたい (イラスト=やまもと妹子)
クラウドは、スマートフォンやパソコンを問わず、さまざまな環境で使えるのが強みだ。旅行中もインターネット環境さえあれば使える。各クラウドサービスの専用アプリなどを使えば、パソコンの特定のフォルダーに保存した内容が自動でアップロードされるので、自動化できる。いざという時に嘆く前に、あらかじめ万全を期しておきたい
クラウドは、スマートフォンやパソコンを問わず、さまざまな環境で使えるのが強みだ。旅行中もインターネット環境さえあれば使える。各クラウドサービスの専用アプリなどを使えば、パソコンの特定のフォルダーに保存した内容が自動でアップロードされるので、自動化できる。いざという時に嘆く前に、あらかじめ万全を期しておきたい

 気持ちのいい天気が続くこの時期、緊急事態宣言下で、写真の撮影に出かけられず、残念に感じている人も多いのではないだろうか。だが、これを写真整理のいい機会ととらえ、これまでに撮りためた写真のバックアップやセレクトに時間を使ってみてはどうだろうか。ここでは、クラウドに写真をバックアップする利便性や、上手な活用法について、主なサービスとともに紹介する。

【図版】クラウドのファイルアップロードにはパソコン用の管理ソフトが便利

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 クラウドのストレージサービスは、いってみればインターネット上に自分用の外付けハードディスクがあるようなもの。インターネットを通じて、どこからでも自分のファイルを保存/閲覧できる。もちろん写真のバックアップ用途にも使える。特別なハードウェアを用意する必要がないし、提供者側が冗長性を確保している。地震などの災害時に自宅が被害に遭っても、外部に保存されているため、トータルで安全性が高いといえる。

 クラウドストレージは、保存した写真データをインターネット経由でアップロードする必要があるため、全データを保存するには、固定回線の利用が現実的だろう。とはいえ、日々の撮影が数千枚に及ぶのでなければ、スマートフォンなどを通じて、携帯回線でアップロードしてもいいだろう。アップロードさえしてしまえば、インターネット経由で自由に画像を閲覧・ダウンロードできるのもメリットだ。

■自動でアップロードもできるクラウドの魅力

 多くのクラウドサービスでは、スマートフォン用の専用アプリを用意しており、スマートフォンで写真を撮影すると自動でクラウドにアップする機能がある。スマートフォンの写真のバックアップとして使えるのだ。無線LAN接続時だけアップロードするといった設定もあるので、携帯回線の通信料が気になる人も安心だ。

 一方で、パソコン用のアプリで、特定のフォルダーに保存されたものを、自動でクラウドのデータと同期できるものもある。パソコンの決まったフォルダーに写真を保存すれば、自動でクラウドにもコピーされるようにできるのだ。パソコンが壊れても、データを失わない。パソコンから自分で削除操作すれば、クラウドからも消えてしまうが(逆でも同様)、管理を間違えなければバックアップとして使えるだろう。

 また、先のスマートフォンの写真の転送と組み合わせれば、スマートフォンで撮影した写真が自動でパソコンにコピーされるという使い方もできる。

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