また、横浜DeNAベイスターズの「ヤスアキジャンプ」や阪神タイガースの「ジェット風船」など、各球団の名物といわれる応援スタイルも感染リスクがあるため、引き続き規制となる可能性もあります。プロ野球観戦の魅力が半減してしまえば、ファン離れが起きてしまったり、プロ野球選手を目指す子供たちも減ってしまいます。

 そうなれば、入場料やグッズの売上、球場での飲食などの収益に大きな影響を与え、各球団は経営が成り立たなくなってしまいます。無観客試合となれば、もう絶望的です。

 Jリーグでは、コンサドーレ札幌の選手が、チームに給料を1億円返納という動きをみせましたね。これも見習うべき行動の一つです。現在のプロ野球界には年俸1億円以上の選手が100人以上も存在します。そういったスター選手が、球団とある程度の“痛み分け”をすることも今後必要ではないかと個人的には思います。

 経営が苦しくなれば球団には身売りや合併案などが浮上し、球界の再編問題などにも発展するケースもあります。10球団や8球団まで絞る縮小路線にいくのか、もしくは独立リーグなどを巻き込んで、拡大路線にいくのか。どちらにせよ、今年のオフは、プロ野球界には相当大きな動きがあると思いますよ。

 これまでの業務形態、観戦形態を、いま一度見直すべき時がきたのではないでしょうか。

(聞き手・構成/AERA dot.編集部・岡本直也)