■辻希美や神田うのと同じパターン!?

 工藤静香のように、普段は表立った活動をしているわけではないのに潜在的な数字を持っている芸能人が実は少なくない。芸能系ネットメディアの編集者は語る。

「まず辻希美や神田うの、山田優などはテッパンですね。芸能界では活動実態がよくわからないものの、ブログやインスタグラムなどでライフスタイルなどを積極的にアップしているというのが共通項です。何で稼いでいるかわからないのに、やたらとセレブな生活をしている姿をみせつけているので、既婚女性が集う匿名掲示板では年中、いじわるな意見や嫉妬する声があがっている。あとはお騒がせ系だったり、男性アイドルの彼女を匂わせてる人も、数字を持っています。浜崎あゆみなんかもそういう意味で人気があります。嫌いだけど、いちゃもんつけたいという需要は大きなPVにつながるのです」

 こうした方程式に当てはめると、工藤静香が嫌われる最大の要因は、夫・木村拓哉の人気ぶりにあるようだ。

「まず、木村さんはそもそも番宣でもない限り取材には応じないですし、SMAP時代は今以上に取材露出は少なかった。それでも彼を取り上げたいということで、無理やり工藤さんとあわせ技でネタになっていったんです。それ以降、SMAPの解散騒動で突然、木村さんが事務所に残ったのが、工藤さんの入れ知恵だったという噂が芸能記事でとりあげられ、SMAPファンをはじめジャニオタたちから絶大な不興を買いました。それ以降、娘たちのデビューもあり、スーパースターを裏から操る存在として、ダークヒーローみたいになっていった。彼女自身はわりとさっぱりした人で、多趣味であることからもわかるようにいろんなことに熱心なだけなんですけどね」(前出の芸能担当記者)

 TVウォッチャーの中村裕一氏は、そんな彼女の人気についてこう分析する。

「今ではメディアに出演する機会も少なく、たまに出てもほとんど家族に関する発言をしないので誤解や憶測ばかりが飛び交う状態になっています。SNSやネットに寄せられるコメントには誹謗中傷の類も少なくないですが、すべてを気にしていたらキリがない。彼女としては『言いたい人には言わせておけばいい』というスタンスなのでしょう。そういったある意味ヤンキー然とした孤高で潔い、家族の絆を大切にするその佇まい、心のあり方こそがファンとアンチ合わせてたくさんの人の関心を集める理由だと思います。いっそのこと夫婦でカレーのCMに出演したり、家族そろって仲良く『情熱大陸』に出演したりする姿を近いうちに見てみたいですね」

 普段の活動が割と謎なだけに、こんな露出も現代的といえるかもしれない。(黒崎さとし)