■ヤクルト:古田敦也


(通算成績:2008試合 2097安打 打率.294 217本塁打 1009打点)

球団の枠にとどまらず、日本球界の歴代最強捕手ともいえる存在。野村監督が就任した90年にプロ入りすると、すぐさまレギュラーを掴み、自身が選手兼任監督になる05年まで16シーズンにわたって正捕手を務め上げた。打撃、肩の強さ、捕球の技術、リードなど捕手として必要な能力すべてで球界の歴代トップクラス。91年には打率.340をマークして捕手としては監督の野村氏以来、史上2人目となる首位打者を獲得し、通算では2000安打をクリア。守ってもリーグトップの盗塁阻止率を10度記録し、93年には今でも日本記録となる阻止率.644というとてつもない数字を残している。野村監督仕込みの配球や、戦術眼も素晴らしくチームを5度のリーグ優勝、4度の日本一に導いた球史に残る名捕手である。ベストナイン9度、ゴールデングラブ賞10度、日本シリーズMVPには2度輝いた90年代に強さを発揮したヤクルトの象徴的な選手だった。

古田に次ぐヤクルトの名捕手といえば大矢明彦になるだろう。ヤクルトの捕手としては古田に続く2位となる1552試合に出場。打撃成績では決して目立った成績は収めていないが、その強肩は「鉄砲肩の殺し屋」と呼ばれ、リーグトップの盗塁阻止率を4度記録し、そのすべてが5割を超えていた。名将・広岡達朗が指揮した78年に球団史上初となるリーグ優勝、そして日本一を達成した時の正捕手でもあった。