最高速度は「はやぶさ」に負けるが表定速度が日本一速い「のぞみ」(写真/フォトライブラリー)
最高速度は「はやぶさ」に負けるが表定速度が日本一速い「のぞみ」(写真/フォトライブラリー)
新幹線を除く在来線で日本最速の「サンダーバード」。1995年「スーパー雷鳥(サンダーバード)」として運行開始(写真/フォトライブラリー)
新幹線を除く在来線で日本最速の「サンダーバード」。1995年「スーパー雷鳥(サンダーバード)」として運行開始(写真/フォトライブラリー)
(表1)(表2)
(表1)(表2)

「一番速い列車はどれ?」──ダイヤ改正を迎えると、ついそんな列車探しをしてしまうのも鉄道好きの性かもしれない。そこで、2020年3月改正ダイヤをもとに、全国版スピードトレインランキングをつくってみた。

【時刻表から割り出した最速ランキングはこちら】

■「時刻表」で列車の速度を調べよう!
 
 もっとも速い列車はどれか? 単純に最高速度でランクづけするなら、東北新幹線の宇都宮~盛岡間で320キロメートル/h運転をしている「はやぶさ」と「こまち」が首位。1997年に500系電車がデビューして以降、山陽新幹線区間で300キロ/h運転を続けている「のぞみ」などとともに、高速鉄道のカテゴリに恥じない実力を示している。

 しかしそれではあまりにもわかりきった結果となってしまうので、「表定速度」に着目して速い列車を探ってみることにした。

「表定速度」とは、噛み砕いていえば「停車時間を含む平均速度」。運行距離を出発から到着までの運行時間で割って導き出すもので、列車の運行計画などに用いられている。

 たとえば、100キロ区間を1時間30分で走る列車があるとすると、100(キロ)÷90(分)×60=66.6キロ/h(小数点2位以下切り捨て)という「表定速度」が得られる。この計算式を基本に、「時刻表」上の列車をしらみつぶしにすれば答が導き出せるというワケだ。もちろん、それでは無限の大事業になりかねないので、「特急」のほか「新快速」など足の速そうな列車を中心に調べていくことになる。

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意外な健闘を見せるのは九州・山陽新幹線「みずほ」