3月27日まで日比谷線を走っていた18メートル級の電車。東京メトロ03系(左)と東武20000系(右)(撮影/岸田法眼)
3月27日まで日比谷線を走っていた18メートル級の電車。東京メトロ03系(左)と東武20000系(右)(撮影/岸田法眼)
3月28日以降の日比谷線は、20メートル車で統一された。東武70000系(左)と東京メトロ13000系(右)(撮影/岸田法眼)
3月28日以降の日比谷線は、20メートル車で統一された。東武70000系(左)と東京メトロ13000系(右)(撮影/岸田法眼)
6月に開業する虎ノ門ヒルズ駅の中目黒方面ホーム(写真は工事中の2019年8月撮影)。日比谷線にとって、63年目にしてようやく虎ノ門に駅ができたことになる(C)朝日新聞社
6月に開業する虎ノ門ヒルズ駅の中目黒方面ホーム(写真は工事中の2019年8月撮影)。日比谷線にとって、63年目にしてようやく虎ノ門に駅ができたことになる(C)朝日新聞社
6月6日から「THライナー」に充当される70090型。通常の70000系とは帯の入り方が異なる。すでに各停運用での営業運転に入っている(撮影/岸田法眼)
6月6日から「THライナー」に充当される70090型。通常の70000系とは帯の入り方が異なる。すでに各停運用での営業運転に入っている(撮影/岸田法眼)

 東京メトロと東武鉄道は2016年度から日比谷線用車両を18メートル車から20メートル車へ更新(置き換え)を進め、2020年3月27日に18メートル車の運行が終了し、翌28日から20メートル車に統一された。しかし、これは変化の一部でしかない。6月6日にはダイヤ改正も予定されている。コロナ禍でなければもっと話題になっていたであろう日比谷線は、これからどのように変貌してゆくのだろうか?

【写真】虎ノ門ヒルズ駅ホームはこちら

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■自動列車運転装置の整備とホームドアの設置

 東京メトロはホームドア(可動式ホーム柵)の設置工事と並行し、ATO(自動列車運転装置)の整備を進めている。ホームドアの設置により、停止位置の精度向上が求められるためだ。ATOの導入は、乗務員の負担を軽減させることができる。日比谷線では車両更新完了と同時にATO運転化された。

 2020年に入ると、工事中の虎ノ門ヒルズ駅を皮切りにホームドアの設置工事が始まり、2022年度に全駅の設置を完了させる予定だ。また、相互直通運転を行う東武鉄道でも、伊勢崎線北千住~北越谷間でホームドアの設置工事を進める。2020年度は北千住3階ホーム、新越谷、北越谷に設置される予定。そのほかの駅は2021年度以降に整備される。

■虎ノ門ヒルズ駅の開業

 東京メトロの前身、営団地下鉄は1957年5月に日比谷線の建設計画を発表した際、虎ノ門駅を設け、銀座線との乗換駅にする予定だった。ところが、いつの間にか立ち消えとなってしまう。

 その後、2014年10月14日に実施主体はUR都市機構、設計・工事および供用開始後の運営管理は東京メトロがそれぞれ担うことで、虎ノ門ヒルズ駅の建設が決定した。開業は2020年6月6日の予定。構想から63年の時を経て、ついに銀座線虎ノ門駅に直結する。

 虎ノ門ヒルズ駅の開業に伴い、日比谷線と直通運転をする東武線では6月6日にダイヤ改正を実施する。北千住~霞ケ関間で駅ナンバリングが変更され、霞ケ関~中目黒間の列車が増発される予定だ。

 また、虎ノ門ヒルズと臨海副都心を結ぶバス、東京BRTが5月24日に1次プレ運行を開始する予定である。

■銀座駅と銀座一丁目駅が乗換駅に

 6月6日のダイヤ改正では、銀座線、丸ノ内線、日比谷線の銀座駅と有楽町線の銀座一丁目駅が乗換駅となる。

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さらなる利便性の向上が期待