野球に一途で人間的にも素晴らしく見える藤浪だが、今回、なぜこのような時期にコンパなどに参加したのだろうか。世間的にも新型ウイルスに戦々恐々としている、最悪のタイミングだ。

「球界の先輩やスポンサー、タニマチ筋の誘いを無下に断ることができなかったのだろう。藤浪はお世話になった人や先輩後輩を大事にする。加えて阪神球団は昔からタニマチなどに対して弱いから、選手に『行くな』とも言えない。『顔だけは出しておこう』と思ったのでしょうが……」と在阪の阪神担当記者は、呆れたように事情を教えてくれた。

「写真週刊誌に載ったりしたことも多かった。藤浪本人の自覚が足りない、と言われてもしょうがない。勘違いし始めていた部分もあったのだろう。新人からすぐに結果が出たので、10代の頃からチヤホヤされてきたわけだから。今回の件で本人がどう感じるか……」

 ここ数年はあまり良い話を聞かなかったのも事実。阪神選手という奢りもあったのではなかろうか。

「野球がしたいのか、阪神の選手でいたいのか。 過去の阪神の歴史を見ても、 今のままでは同じようなことが起こる確率は高い。 また超人気球団だけに重圧も並大抵ではなくイップスの原因にもつながる 。『投手として投げたい』、 のなら他球団に移籍するのも選択肢の1つ。 ただし選手生活後の安定などを考えるなら阪神にいた方が良い選択 。それだけ阪神ブランドは大きい。阪神・ 藤浪で復活するのがベストなのだが」(前出のフリーライター)

 事情がどうであれ、今後の野球人生を左右する大きな過渡期である。果たして藤浪は今後どうなってしまうのだろうか。甲子園や入団当時の勇姿が記憶に新しい。このまま埋もれてしまうのは日本球界にとっても大きな損失だ。藤浪本人はもちろん周囲も、真剣に考えなくてはいけない問題だろう。