人間関係の矛盾に気づきすぎる10歳の娘…心配する母親に鴻上尚史が「正しい意見を言う必要はない」と断言した理由 (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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人間関係の矛盾に気づきすぎる10歳の娘…心配する母親に鴻上尚史が「正しい意見を言う必要はない」と断言した理由

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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 鴻上尚史の人生相談。しょっちゅう学校を休む小4の娘を心配し、また娘の人間関係の矛盾に気づく「鋭さ」にも戸惑っていると告白した48歳母親。どうやって娘をサポートしていいのかと悩む相談者に、鴻上尚史が「正しい意見を言う必要はない」と断言した理由とは?

【相談63】小学校4年の娘がしょっちゅう学校を休みます(48歳 女性 ぷにこ)

 小学校4年生10歳の娘のことで悩んでいます。娘は学校が嫌だといいだして、しょっちゅう休みます。休むことに関しては最初はわたしも驚いてショックを受けましたが、しんどいのだろうからと休みたい時に休ませて、家では楽しく過ごせるようにしてあげるとだんだん元気を取り戻し、謎の頭痛や腹痛、かんしゃくも治まってきたので、これで行こうと決めて悩んではいません。

 しかし、気になるのは娘の鋭さです。学校に行きたくない原因については本人もはっきりわかってはいないようですが、たとえばこういうことをいいます。本人の気持ちを汲み取ることなしに、やたらと元気に学校は楽しいよ!といってくる先生に対して、「野心がみえみえなんだよね」。他の生徒にたいして「なんでみんなは学校に平気で行けるの?」。自分が仕切りたがり、むやみにけんかをふっかける子に対して、「やたらと大声出せばいいと思ってるけど言ってる内容はからっぽ」。つまり鴻上さんが日頃おっしゃっている世間というもの、そして声の大きい人が世の中を窮屈にしていることについてなんとなく気づきつつあり、もやもやとしているのではないかという気がするのです。以前の連載で、学校で闘う心ある先生や校則と闘う高校生の相談を読み、心を打たれましたが、小学生でこういうことに気づいてしまったこどもは大変だと思います。これからどうやってサポートしていくのがいいのか悩みます。

 あなたのいうことは正しい、と言って伸ばしてあげたい気持ちもありますが、なにせ10歳なのでそのまま愚直に突き進んで世間につぶされたりする危険も高いですし、独善的に自分が正しいと主張したり怒ったりすることを奨励するのは少し違うなと思ったりします。厳しい社会情勢の中、なんとか自分で稼いで生活していける大人になってほしい気持ちもあります。大人の自分でも、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら日々やっていることを、どうやって伝えたらいいんでしょう? とりあえず毎日お話をうん、うんと聞いてあげて一緒に悩む日々です。たぶん全国の小学校に同じようにひっそりと悩んだり、もやもやしたり学校に行けなくなったりしている子がたくさんいると思うので、代表のつもりで相談させていただきました。


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