田村耕太郎さん
田村耕太郎さん
在宅時間が増えるとちょっとしたことでイライラしがち※写真はイメージです(node / PIXTA)
在宅時間が増えるとちょっとしたことでイライラしがち※写真はイメージです(node / PIXTA)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークアンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、シリーズ75万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「コロナ不安に打ち克つ方法」について。

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 コロナウイルスによる健康への恐怖と経済的困苦への不安が、われわれに恐ろしいくらいのストレスを与え続けています。今でも世界中のニュースをみると落ち込む情報ばかりが多い気がします。

 しかし、不安がってばかりもいられません。

 まずできることとして、情報は常に最新のものにアップデートしておくことが不可欠です。ワクチン開発の成功や治療法の確立、テクノロジーの発展が新たな仕事や事業機会を生み出してくれるといったいいニュースも今後あるでしょう。

 我々は悪いニュースにばかり注目してしまいがちですが、心を冷静に保つためにもきちんと前向きな情報にも目を向けるべきです。

 在宅勤務や自宅待機は世界中でこれから長く続く生活スタイルになる予感がしています。とはいえ、我々はまだまだこの暮らし方やストレスへの対処法になれていません。

 そんな中で少しでもストレスをためない考え方として、一つは、「前のような世界はもう戻ってこない」と腹をくくることです。

 とはいえ、私も全然できていませんし、ほんの数か月まで可能だったあの世界や暮らし方や行動様式に戻りたいと衝動的に思うことばかりです。

 しかし現実は厳しく、少なくともかなり長い間にわたって世界は変わってしまうのかもしれません。今までの常識や当たり前がなくなってしまうことも覚悟しておくべきです。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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不安なときは「手」を動かすこと