「今回だけではない。飲み歩いていたり、女性絡みで写真週刊誌に撮られることもたびたび。現状に満足しているようだった。周囲にチヤホヤされ勘違いしてしまったのは間違いない。球場外での話題がこれだけ多くては、ガッカリ。自覚がなく復活を求める方が難しい」

 藤浪とは対照的に、所属するエンゼルスの「不可欠な選手」としてMLB公式サイトが名前を挙げるなど、全米期待の星となっている大谷。8年300億円での契約可能性、など夢のある話も出ているほどだ。

「真面目な性格ですべてにおいてコツコツとこなす。高校時代は藤浪に遅れをとった形。口には出さなかったが本人は相当悔しかったようで向上心もさらに高まった。メジャーへの憧れも加わり野球に没頭した。支えた日本ハムの環境も良かった」

 本人の性格と日本ハムの球団姿勢が大谷を大きくさせた、と日本ハム担当記者は語る。

 甲子園、プロでの二刀流、そしてメジャー挑戦。カテゴリーが変化しても目標を目指す姿勢は変わらなかった。

「高校時代は自分が納得するまで練習を終わらないこともたびたび。プロ入り後は球団とともに二人三脚でプロ、そしてメジャー仕様を作り上げた。日本ハムも大谷の身体、技術、精神面など細かく分析してメニュー作成してくれた。野球以外の私生活もしっかり管理してくれたのも大きかった」

 地元関係者は日本ハム側のサポート体制の充実ぶりに驚いたとも言う。入団交渉時に見せたメジャー挑戦プラン『夢への道しるべ』のまま、大谷に愛情溢れる教育をしてくれた。

 前出の日本ハム担当記者は大谷の私生活についても語ってくれた。

「時間を有効活用して練習時間を作ることを重視していた。そのため可能な限り、千葉県鎌ヶ谷市の2軍施設で生活していた。付き合いなど都内で用事があっても、翌日は朝イチでウエイトトレーニング。先輩や仲間と外出しても、食事はしてもお酒の席には足を運ばない。すべてが野球中心の生活だった」

 鎌ヶ谷の2軍寮近くのコンビニで大谷を何度か見かけたことがある地元住民は、現在の成功について当然だと語る。

「選手数人だったり、時には1人でぶらりと来たこともあった。周囲に存在がバレていても全然普通に対応してくれた。浮ついたところがない好印象しか残っていない。雑誌など手にとってパラパラめくるくらいで、長居することもない。必要なものをサクッと買って寮に戻る。時間を大事にしている感じがした」

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大谷と藤浪は今後どういったキャリアを歩むのか?