Q.家計が苦しいけれど、私立中学に行きたい!
A.自治体支援を活用する方法もあるが、無理は禁物

 子どもが2人いる4人家族の場合、中学受験できる年収の目安は800万円以上と言われています。ただし2020年からは年収が910万円以下の家庭なら、国と東京都の修学支援金の合算で、私立高校の学費相応分が補助されます。中学3年間の学費を払えるだけの預金があれば、800万円以下でも私立への進学は可能です(森上)

 私立は教材費やクラブ活動、修学旅行などの費用すべて、公立とは0がひとつ違う感覚です。高校、大学と学費はかかりますし、祖父母からの援助などがあれば別ですが、家計が苦しいなら無理をしないほうがいいと思います(安浪)

Q.別学か共学か。どちらを選ぶのが正解?
A.どちらにもそれぞれの良さがあります

 別学は性別を超えた人間同士のつきあいができるからか、卒業してからも仲がいいことが多いです。のびのびと過ごすことができるのも魅力ですね。好きなことがマニアックだったとしても、異性の目を恐れずに没頭できます。対して共学の良さは、男女がいることで実際の社会の縮図を体験できることだといえるでしょう(矢野)

Q.学校見学ではどんなところを見たらいい?
A.イベント時だけでない日常もチェック

 家庭ごとに優先したいことがあるはずなので、その軸を決めたうえで見学へ。6年生は忙しくなるので、4、5 年生のうちから回るのが理想です。文化祭などハレの行事だけでなく、部活や登下校など普段の様子も見学しましょう。在校生、特に高校生に話を聞くと、中学・高校を俯瞰した意見を詳しく聞くことができます(安浪)

Q.付属校なら安泰? 他大には行ける?
A.進学前提だが油断大敵、将来も見据えて

 付属とはいえ現在は厳しく、成績が悪ければ留年したり外部の高校に行くことになったりもします。また成績で学部が決まるので、希望の学部に進学できないこともあります(安浪)

 付属校は大学進学を前提としているので、強い意志がないとほかの大学に行くのは難しい。小学生の段階で大学まで決めることにはリスクも伴います。一方で受験のためではないアカデミックなカリキュラムが組まれており、学問の楽しさが深く味わえます(矢野)

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