※写真はイメージです(写真/Getty Images)
※写真はイメージです(写真/Getty Images)

 初めての中学受験。親にとっても子にとっても不安や悩みはつきないもの。AERA進学MOOK『カンペキ中学受験2021』では、中学受験のスペシャリストが、家族の役割から志望校選び、併願校の組み方まで、さまざまなジャンルの疑問に回答しています。

≪答えてくれた人≫
森上展安(もりがみ・のぶやす)/1975 年 早稲田大学法学部卒業。森上教育研究所主宰。中学受験や中高一貫教育、学習塾の問題に詳しい。著書に『中学受験図鑑』『入りやすくてお得な学校』(いずれもダイヤモンド社刊)など

安浪京子(やすなみ・きょうこ)/神戸大学卒業。大手進学塾で算数を指導。算数の家庭教師をするかたわら、通学受験カウンセラーとして多くの受験生を指導。中学受験の著書も多数執筆

矢野耕平(やの・こうへい)/大手進学塾に勤務した後、中学受験専門塾・スタジオキャンパス(自由が丘校・三田校)設立。著書に「早慶MARCH に入れる中学・高校」(朝日新書)など

*  *  *
Q.6年生になったら習い事はやめるべき?
A.親が押し付けず、子どもの同意を得ること

 中学受験はやるべきことが多く、難関校や上位校をめざすならそれなりの勉強をしなければなりません。勉強の気分転換として、習い事の回数を減らして続ける方法もありますが、そうすると4科目の勉強が負担になる事も。その場合は仕上がった段階での実力相応校を受けるか、1科、あるいは2科入試を選ぶ方法もあります(安浪)

Q.仕事が忙しいと、中学受験は無理?
A.親子関係がしっかりしていれば大丈夫

 例えば塾弁がコンビニ弁当でも後ろめたくなる必要はありませんが、塾での様子を聞くなど、子どもとの会話は多くするようにしましょう。親が勉強を見る必要はありませんが、塾によってはプリント整理や予習復習の面倒を見なければならないことも。経済的に余裕があるなら、家庭教師や個別指導をプラスするのも手です(安浪)

Q.受験をめぐって夫婦間の意見が対立……
A.事前の合意が重要。争う姿は子どもに見せない!

 中学受験をすると決める前に「わが子にどういう教育を授けさせたいのか」を話し合っておくことが必須です。中学受験は順風満帆には行きませんが、夫婦間で合意しておけば、「こういう理由で受験するんだよ」と、子どもにもきちんと言い含めることができます。余計な心配をかけてしまいますから、子どもの前で争わないこと(矢野)

次のページ