大河ドラマ朝ドラもとにかく長いですからね。最後まで走り抜けるには、今ここで感染するわけにはいかない。出演者やスタッフなど関わる人間が民放ドラマと比べても圧倒的に多いというのもありますが、『公共放送局の現場での感染拡大は絶対あってはならない』と上層部は相当ピリピリしているそう。しかし、『麒麟がくる』は本当に呪われてますね。10話ほど撮り終えた後に、沢尻エリカさんの薬物事件が発覚し降板。代役が川口春奈さんに決まったものの、撮り直しのため放送開始が2週間も延期しました。大河は1年間にわたって放送されますが、ただでさえ2話分が少なくなったのに、今後も撮影休止で数話分カットの可能性は高い。前作の『いだてん』もピエール瀧さんの薬物事件やチュートリアル徳井さんの所得隠し事件で、降板や出演シーンのカットなど、さまざまな対応に追われました。しかし、もしコロナがより感染拡大して放送休止などになれば、『麒麟がくる』は大河ドラマ史上最も呪われた作品になる可能性もあります」

■クドカンはじめ大打撃の演劇界

 そんな「いだてん」の脚本家である宮藤官九郎も3月31日にコロナに感染していることを発表。人気劇団・大人計画の舞台「もうがまんできない」の作・演出・出演を務める予定だったが、12日までの公演はすべて中止になることが発表された。

「大人気の舞台なのでチケットはすべて即日完売でした。公演は5月3日まで下北沢の本多劇場で、その後大阪公演も予定されていますが、どうなることやら。舞台の稽古は閉鎖された密室空間に密集しながら密接にやる、すなわち小池都知事が連呼する『3つの密』を満たしてますし、本番の劇場も同様。出演者やスタッフは濃厚接触していることは間違いなく、その場合は2週間の自宅謹慎をせざるを得ません。なんとかコロナが収束し、公演中止を解除してほしいですが、実際のところは可能性が低いと言わざるを得ません」(テレビ情報誌の編集者)

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コロナショックで損害は甚大