謝罪会見に挑む東出昌大(撮影/写真部・小黒冴夏)
謝罪会見に挑む東出昌大(撮影/写真部・小黒冴夏)

 東出昌大が会見を開いた。9歳下の女優・唐田えりかとの不倫発覚から、2ヶ月弱。このタイミングになったのは、連ドラ「ケイジとケンジ」の放送終了と、映画「コンフィデンスマンJP-プリンセス編-」の公開(5月1日)とに挟まれた、彼及び仕事関係者にとっての閑散期だからだろう。メディアが殺到し、変な発言をしてしまうかもしれない機会を、自分自身や作品へのリスクがなるべく小さい時期に行なうという慎重な対応だ。

【写真】東出昌大、不倫謝罪全文「これ以上、妻を傷つけたくない」

 会見の内容自体も、慎重なものだった。参加した芸能リポーターの長谷川まさ子いわく「20分の会見時間の、半分くらいは考えてる時間に感じた」とのこと。一問ごとに言葉を懸命に選びながら、

「仕事においても、私生活においても、驕り、慢心、そのようなものがありました」

 などと、反省の思いを絞り出していた。しかし、慎重に絞り出した言葉が正解とは限らない。「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか」という質問には、約10秒の沈黙のあと、

「お相手のこともあるので、また、私の心の内を今ここでしゃべることは、妻を傷つけることになると思いますので、申し訳ありませんが、お答えできません」

 と返していたが、もし杏だと言ったとしても、唐田とのことが遊びっぽくなり、反撃的な暴露をされるかもしれない。ここはおそらく「どちらのことも傷つけることになるので」とするのが正解に近かったのではないか。

■真田広之の不倫会見

 とまあ、大成功だったとはいえない東出会見。ただ、不倫の釈明なんてそんなものだろう。あの「不倫は文化」の石田純一にしても、発言当初は叩かれ、多くの仕事を失った。

 それでも、石田がそうだったように、かつての芸能人は不倫会見でも名言や迷言を連発したものだ。たとえば、今回の東出と似ている真田広之のケース。女優の手塚理美とのあいだに幼い子供ともうすぐ産まれる子供がいながら、映画で共演した15歳下の女優・葉月里緒菜と恋に落ちた。

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宝泉薫

宝泉薫

1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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山田邦子のレポーターへの“暴言”