■東野幸治とのキスが忘れられない!?

 そんな篠原だが、女優としてブレイクする前はバラエティ番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)にレギュラー出演し、様々なコントで体を張っていた。例えば自分の頭でボウリングをやったり鼻フックに挑戦するなど、今では考えられないようなコントに挑んでいたことは有名だろう。

「それを黒歴史にしないところは好感が持てます。『バラエティがあったから今がある』とトーク番組で明かしていました。当時、共演していた東野幸治とバラエティ番組で再会した際は、過去に番組で東野からキスされたエピソードを披露。東野がいきなりキスをしてきたそうで、『あの味は今でも忘れられない』『けっこう濃厚』と言い、笑いを取るほど。そんな、過去をネタにできる潔さは単純にかっこいいと思います。そもそも、篠原の魅力はかっこよさと可愛さが混在しているところ。今は痛々しいという意見もありますが、50代になれば一周回ってぶりっ子やいい女風の言動もしっくりくると思います」(同)

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、女優としての彼女の魅力についてこう分析する。

「良い意味で自己主張せず、どんな役にも染まれるのが彼女の強みだと思います。これまで作品に恵まれてきた印象もありますが、逆に見れば彼女でなければヒットしなかったとも言えます。伝説のアイドルグループ『東京パフォーマンスドール』のメンバーとして華々しくデビューした過去を持ち、ダウンタウンの番組で強烈なコントの洗礼を浴びたかと思えば、小室哲哉プロデュースでダブルミリオンヒットを飛ばす。舞台、映画、ドラマと活躍の場を選ばず、流れに身を任せながら役になりきるタイプの女優と言えるでしょう。コロナショックで派遣社員への風当たりが厳しくなりそうな昨今の世相もあり、今回の『ハケンの品格』は大いに注目したい」

 バラエティ番組で見せる姿とドラマや映画とのギャップもファンを惹きつける要因になっているだろう。13年ぶりに新シリーズがスタートする「ハケンの品格」で、どんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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