●「From DROPOUT」って僕の中ではポジティブな意味

――先日、1stアルバム「From DROPOUT」が発売されました。なぜ、このタイトルに?
 
 これ、ぶっちゃけるとかなり突貫で決まりました。「そろそろタイトル決めようね」って空気感がだんだん流れてきて、すごい苦しいなって思ってて……(笑)。当初は、メジャー感のある明るくて“希望”っぽいタイトルにしようとは思ってたんですけど、なかなか決まらないから、先にCDのジャケットを作ってみたんです。元々僕が友達と一緒に写っている写真をベースにしたんですけど、これが思いの外、よく出来て、すっかり気に入っちゃって(笑)。決して明るい絵じゃないんですけど、作っている時もすごい楽しかった。だから、この絵にはメジャー感のある言葉って合わないなと思って、結局、ジャケットから連想してタイトルをつけました。

 アルバムタイトルからはすごい落ちこぼれみたいなのを想像するかもしれないけど、僕の場合は単に迷惑をかけてきた人。誰がみてもわかりやすく不幸な人ってわけでもなく、別にそれが面白く消化されているわけでも悲劇のヒーローってわけでもない。しょうもない部類なんです。ただ僕は特別ではない自分に悲観してるわけじゃない。「From DROPOUT」って、僕の中ではポジティブな意味。今までの自分に結局後悔してるかしてないかだと思う。僕はまったく後悔していないので、このタイトルで良かったなって思っています。

●ロックな奴ってロックしか作らないからロックって棚に置かれるだけ

――そもそも秋山さんが音楽に触れたきっかけは?

 あんまり覚えてないですけど、たぶん、小学生低学年くらいの時、友達のウオークマンで、ロックバンド・BEAT CRUSADERSの「HIT IN THE USA」を聞いたのが初めて音楽に触れた瞬間ですね。それ以来、ずっと狂ったようにイヤホンで音楽を聞いていたのを覚えています。

 楽器やバンドに興味を持ったのは、アニメ「けいおん」の影響です。「けいおん」が放送されていたのは、僕が中学2年生の時。「けいおん」で描かれている世界って日常系っていわれるアニメで、当時の僕からするとタイム感がすごいリアルだったんです。同じアニメですが、たぶん「BECK」だったらそこまで影響されなかったと思います(笑)。ちなみに高校生の時は、米津玄師さんの「diorama」ってアルバムを毎日聴いて登校していました。

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これまでの活動で最も印象的な出来事は…