例えば、毎朝2時に起床して7時までに家事と仕事を済ませてから子供を起こし、9~17時に働いて21時に就寝するようなサイクルを毎日続けられるようなタフな女性であれば、両立するかもしれません。しかし、こんなアドバイスは再現性が低く、現実的ではありません。私はできるだけ早く諦めてどちらかを外注することを提案します。育児と仕事は両立しないので、期間を決めてどちらかに専念できる環境を整えます。

 私の場合は下の子が0~1歳は育児を10割外注して100%仕事に専念しました。1~2歳は7割外注しました。仕事の具合によって比率を変えています。3~5歳の一番かわいい時期は、育児の比率を上げる予定です。

 仕事に専念する時期と育児に専念する時期を決めて、最善の手を打つのが良いと思います。1~2年あれば仕事の外注化もある程度は進められます。全てが計画通りにいくわけではありませんが、1~2年のプランを持って育児と仕事のどちらに専念するのかを決めておくと気持ちが楽になります。

 私は、仕事に専念するためにシッターさんや家政婦さんのサービスを利用しました。月に1~2回であれば数万円以内で来てもらえます。子供の体調不良で仕事に穴が開くのを防ぐことができました。

 このように育児を外注して仕事に専念していると、育児放棄と言われることもあります。状況からして最善策なのに心ない言葉をかける人々がいます。彼らのような「理想的な母親像」を抱き、なんの解決案も出さずに好き勝手いう人物と、「育児と仕事の両立」という理想が、働くママを妨げる存在だと思います。育児と仕事は両立しないことを念頭に、最善の策を考える方が建設的です。どちらに専念するのか期間を決めて取り組むのは非常に有効な手段です。

 しばしば提案されて却下するのが、旦那さんの協力です。ママたちであれば分かると思いますが、旦那さんはあまり当てにはできません。お風呂やおむつ替えや食事…何をやらせてもママが怒ることになります。男性は育児に関しては不得手なのです。旦那さんにお願いするよりも、お互いに月に2~3万円ずつ給料から出して、家政婦さんやシッターさんを呼ぶ方が平和に暮らせます。

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