新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の小中高校の大半が休校になっています。

これを受けて、「悩む働く母親」「母親から不安の声」「働けなくなる母親」といった特集を多くみかけました。子育てと仕事の両立でフォーカスされるのは父親ではなく母親です。男女平等に働くことを掲げながら、やはり子供の世話はママの仕事なのです。

 私も、YouTuberとして仕事をしているママです。YouTuberは、普通の仕事とは業務形態が異なる部分も多いですが、育児と仕事の両立、配偶者との関係について発信を求められる機会も増えました。

 働くママで悩みを抱えてる方は多いと思います。育児は、いろいろとうまくいかないことも多い上に仕事の負担も重なるからです。さらにパートナーの理解と協力を得ることも難しい場合があります。

 私は育児と仕事は両立しないと考えています。雑誌やSNSなどでは、「働くママ」はビシッとメークをしておしゃれな服を着て、さっそうと赤ちゃんを抱えて出勤する様子などがイメージとして掲載されます。

 経験がある人であればわかると思いますが、現実は違います。子供は夜泣きもするし、朝起きた時点で不機嫌で、朝ごはんを撒き散らし、家を出る際も洋服選びにグズグズして、車のベビーシートに乗せるだけで一苦労です。朝から体力をこそげ取られるようなスタートで、疲弊します。この状態から仕事がスタートします。仕事中も、子供の体調不良で呼び出されることもあります。子供の体調のせいで仕事のペースが遅れて、職場で白い目で見られることもあると思います。

 子供は、非合理的です。イヤイヤ期になると「バナナが黄色い」という理由で怒りだします。何一つ思い通りになりません。これが育児です。

 仕事は期日があり期限があります。ノルマややるべき量も決まっており、チームでの作業もあります。1人の遅れが全員に影響するので、迅速な行動が必要です。これが仕事です。

 育児と仕事は両立しません。どちらかを外注しないと、両方とも中途半端になります。「育児と仕事の両立」をスローガンに掲げた人は現場を知らないのだと思います。

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なーちゃん

なーちゃん

なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数209万人、総再生回数13億回(2019年10月時点)を誇る。

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