「人生どこから失敗したわけ?」母の言葉に苦しむ19歳女性に、鴻上尚史が繰り返して伝える「一刻も早くすべきこと」 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「人生どこから失敗したわけ?」母の言葉に苦しむ19歳女性に、鴻上尚史が繰り返して伝える「一刻も早くすべきこと」

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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【鴻上さんの答え】
 おかぴさん。「私はどうしたら良いのでしょうか?」なんて、決まってるじゃないですか。こんな母親と一刻も早く、縁を切って離れることです。

 あまりに母親の言動がひどいので「これはフィクションなんじゃないか」とまで僕は思いました。

 母親の学歴はどうですか? 有名一流大学ですか? もしそうなら、母親は鼻持ちならない最悪のエリートです。偏差値だけの勉強をして、人間の勉強をしなかった人です。

 もし、偏差値の低い大学、または、高卒なら、母親は自分の人生が失敗だと思っていて、それを認めたくないから、おかぴさんを責めているのです。

 おかぴさんは、素晴らしいです。「昔から何故かその場その場で適応して楽しくやっていってしまう性格のため、今は友達も出来て毎日楽しく通っています」というのは、人生を楽しく生きる極意です。

 母親は、その逆です。過去を掘り返し、不可能なことにえんえんと文句を言い続けるのです。

「もう人生失敗したんだから、これから社会に出たらずっと地獄だよ。頭も悪くて容姿も劣ってれば貰い手もないだろうから、天涯孤独ね、かわいそうな子ね」なんて言葉は、人間が人間に言っていい言葉ではありません。

 母親だという前に、人間として言ってはいけない言葉を話しているのです。でも、そういう毒親はいます。

 毒親は母親という立場を利用して、子供を洗脳します。そうすると、おかぴさんのように「私はその度に母の言ってる事が正論だし」とか「母の言っている事が社会に出た後の現実だと重々承知している」なんて、間違ったことを刷り込まれてしまうのです。

 はっきり言いますが、母親の言ってることは、正論でも現実でもありません。

 もし、同じ職場に母親とおかぴさんがいたとしたら、社会では、間違いなく、おかぴさんの方が成功するでしょう。

 おかぴさんは、「すぐに悔しい気持ちや後悔を忘れて学校生活その他を呑気に楽し」むことができる人です。これは生きる知恵です。職場でいろんなことがあっても、呑気に周りを明るくしながら生きていけるでしょう。でも、母親は、失敗した人をネチネチと責め続けるのです。こんな人は、どんな職場でも嫌われて、うまくはやっていけない人です。職場の上司としては、クビを切れるなら切りたいタイプの人なのです。


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