■セカンドオピニオンとるべきケース

 首や腰の病気は、背骨に沿うように脳から下へ神経が伸びているので神経症状がともなう。そのため手術を受けるか否かの判断は、神経の状態が関係する。

 首や腰を専門とする医師には、からだ全体を診て判断をすることの多い整形外科医と、神経症状を中心に診断することの多い脳神経外科医がいて、病状によっては判断が分かれることがある。真鍋医師は「同じ整形外科医であっても考え方が異なることもある」と語る。

「除圧術か除圧固定術かの判断は医師により分かれ、術式のメリットやデメリットがあります。例えば除圧固定術は固定されて安定性が出る分、からだをひねる動作ができなくなるのです。ゴルフを趣味にしている人が『術後にゴルフができなくなるのは困る』と、除圧術を実施している病院で話を聞くなど、生活に支障が出ればセカンドオピニオンをとってもいいでしょう」(真鍋医師)

 また、どちらの手術も、からだの前側または後ろ側から切開していく。特に首では、そのアプローチ法でも医師によって考え方が分かれる。納得がいかない場合は別の考え方を持つ医師の話を聞くといいだろう。

≪セカンドオピニオンをとるべきケース≫

ケース
首の手術で自分に合ったアプローチ法かを確認したい

首の後ろ側から切開する手術をすすめられたが、術後のリスクなど十分な説明がなく納得できない場合などは、適切なアプローチや術後のケアについてほかの医師の意見を聞く。

ケース
術後の生活に合わせた手術法があるか聞きたい

腰の手術で除圧固定術をおこなうと、術後の動作に制限が出る場合がある。術後もスポーツや趣味を続けたい場合、動作に支障が出ない手術法が可能か、ほかの医師に意見を聞く。

■ランキングの読み方と病院選び

 ランキングデータでは背骨の主な病気として、首の頸椎症、後縦靱帯骨化症、頸椎椎間板ヘルニア、神経根症、腰部脊柱管狭窄症、成人脊柱変形、腰椎椎間板ヘルニアの年間手術数をそれぞれ掲載している。首の病気と、腰部脊柱管狭窄症、成人脊柱変形の各手術数の合計でランキングの順位をつけている。

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病院選びの目安は三つある