「自然にないものは足さない」 風景写真家・中西敏貴が語る写真加工の「線引き」 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「自然にないものは足さない」 風景写真家・中西敏貴が語る写真加工の「線引き」

写真の合成と加工はどこまで許されるのか

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米倉昭仁dot.#アサヒカメラ
北海道、大雪山系から流れてきた水は、やがて里へと到達する。誰にも気づかれることもなく、主張もせず、ただそこを流れている■キヤノンEOS R・EF100~400ミリF4.5~5.6L IS II USM・ISO100・絞りf22・10分の1秒 (撮影/中西敏貴)

北海道、大雪山系から流れてきた水は、やがて里へと到達する。誰にも気づかれることもなく、主張もせず、ただそこを流れている■キヤノンEOS R・EF100~400ミリF4.5~5.6L IS II USM・ISO100・絞りf22・10分の1秒 (撮影/中西敏貴)

中西敏貴(なかにし・としき)
1971年、大阪府生まれ。関西外国語大学卒。2017年、日経ナショナル ジオグラフィック写真賞優秀賞受賞。主な写真集に『光の彩』『Power of Light』『ORDINARY』『FARMLANDSCAPE』など。

中西敏貴(なかにし・としき) 1971年、大阪府生まれ。関西外国語大学卒。2017年、日経ナショナル ジオグラフィック写真賞優秀賞受賞。主な写真集に『光の彩』『Power of Light』『ORDINARY』『FARMLANDSCAPE』など。

 実際、私も表現意図を実現するためにモノクロ変換は積極的に行いますし、NDフィルターを使ってスローシャッターも多用します。現像時に多少のレタッチもします。

 しかし、自然風景を写すには、ないものを足さない、あるものは消さない、という基本的なスタンスを意識することが重要だと考えています。

 自然は特に語ることもなく、ただそこに淡々とある。

 それをモチーフにした写真表現を行うためには、そこにある現状を変えるのではなく、木が折れているのであればなぜ折れたのか、木が枯れたのであればなぜ枯れたのか、そういうところにまで思いをはせる表現になってほしい。

 さまざまなことを全部受け入れて、例えば2019年の秋は紅葉が美しくなかったのであれば、それをあるがままに写真に撮っていく。

 自然にかかわっていることの多い私たちが、特に心がけなければならないことかもしれません。(聞き手・構成/アサヒカメラ編集部・米倉昭仁)

※『アサヒカメラ』2020年3月号より抜粋。本誌では中西氏のインタビュー全文と作品が掲載されている。


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