いい加減、どうにかならないものでしょうか。行政からの動員要請については、最近ようやく「じつは断れるんだって!」という事実が知られるようになってきました。勇気ある会長や役員さんがファーストペンギンとなって、「うちは行きませんので」と行政の依頼を断ったところ、行政は意外とそれ以上何も言ってこない、ということがわかってきたからです。

 ただ、一方で難しいのは、P連主催のイベントです。こちらはもともと、外からの指示ではなく、「前年通り」や「同調圧力」という内部の空気からモワモワと湧き上がってくる動員なので、断ると周囲との関係が悪くなるのでは、という不安が生じやすいようです。

 でもね、さすがにそろそろ、変えません? みんな用心深いので、ほかの役員さんがいるところでは口を割りませんが、1対1で個別に話を聞ければ、どの役員さんも大概「本当は、こういうのはおかしいと思ってる」って疑問を口にするんですもの。

 P連の活動も、やりたい人がやる、そして無理なくやれることだけをやるようにすればいいのにな、と見ていて思います。活動規模を縮小させればすなわち世界が終わる、くらいに思い込んでいるのかもしれませんが、このまま無理をし続けるほうがよほど、消滅の可能性が高いです。(文/大塚玲子)

●大塚玲子(おおつか・れいこ)/PTAや家族などをテーマに取材を続けるジャーナリスト。全国各地で行う講演会「PTAをけっこうラクにたのしくする方法」も好評。著書に『PTAがやっぱりコワい人のための本』など

●2コマでPTAを叫ぶ母/関西在住の主婦。子どもが通う学校でPTAの本部役員を引き受けた経験から、ブラックPTAを改革すべく自作マンガを日々ツイッター(@PTA_no_black)で発信中! ※内容は実体験に基づくフィクションです