身体ができてきたことで、より強いスイングができるようになっている。ただ、まだまだ課題はある。朝山コーチは言う。

「外側の球に対してコンタクトが滑る時がある。スイングで少し身体を振ってしまう。バットも少し身体から離れてスイングするようになり、バットが出てこなくて外側に対して滑る。少し開きが早いのかな、という感じ」

 小園は高橋慶彦、正田耕三、野村謙二郎、東出輝裕に代表されるような広島伝統の“俊足巧打の内野手”の系譜を継ぐ男。「立浪にも負けないほどの能力を攻守で感じる。どこまで伸びるか楽しみだね」と山田コーチが太鼓判を押す逸材が首脳陣を悩ますほどの存在になれば、広島はさらに強くなる。

山岡則夫
1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌Ballpark Time!を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。