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“ライバル国”の選手も指導…フィギュアコーチの熱意に国境は関係なし

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沢田聡子dot.
紀平梨花(右)を指導する濱田美栄コーチ(左)は国際的な選手育成も行う (c)朝日新聞社

紀平梨花(右)を指導する濱田美栄コーチ(左)は国際的な選手育成も行う (c)朝日新聞社

 四大陸選手権・女子シングルの金メダルは日本のエースである紀平梨花、銀メダルは韓国の新鋭ユ・ヨンが獲得したが、二人は共に濱田美栄コーチの下で練習するチームメイトでもある。濱田コーチには昨季世界選手権銅メダリストのヴィンセント・ジョウ(アメリカ)も師事しており、国際的な選手育成を行っている。

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 フィギュアスケートでは、国籍が異なるコーチと選手の師弟関係が多くみられる。羽生結弦のコーチとして日本でも有名なブライアン・オーサー氏(カナダ)が教えるクリケットクラブには、アメリカ人スケーター、ジェイソン・ブラウンも所属している。四大陸選手権・男子シングルでは羽生が優勝、ブラウンが2位になっており、オーサーコーチの教え子がワンツーフィニッシュを果たしたことになる。過去にもオーサーコーチは、バンクーバー五輪金メダリストのキム・ヨナ(韓国)、平昌五輪銅メダリストのハビエル・フェルナンデス(スペイン)など、様々な国の名スケーターを育ててきた。

 クリケットクラブでは平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベデワも練習をしているが、ロシアの女子スケーターが北米のコーチに師事するのは珍しいケースだ。ロシア国内から否定的な反応もある中で迎えた移籍後一年目の昨季、メドベデワは世界選手権で銅メダルを獲得、決断が正しかったことを証明してみせた。拠点の変更に苦労が伴ったことは容易に想像がつくが、自分が滑りたかった曲で持ち前の表現力を発揮している姿を見ると、環境を変えたことはメドベデワにとってプラスだったように思われる。フィギュアスケート大国・ロシアの才能が、カナダの名門クラブで新たな魅力を身につけたのだ。

 世界選手権二連覇中のネイサン・チェン(アメリカ)を指導するのは、ロシア人コーチ、ラファエル・アルトゥニアン氏だ。過去にはミシェル・クワン(アメリカ)、ジェフリー・バトル(カナダ)、浅田真央を教えているアルトゥニアンコーチの教え子の国籍は、多岐にわたる。現在アルトゥニアンコーチが指導する現役選手には、ミハル・ブレジナ(チェコ)、マライア・ベル(アメリカ)、ロマン・ポンサール(フランス)らがおり、本田真凜もその一人だ。ジョージア出身だが現在はカリフォルニアに拠点を置くアルトゥニアンコーチの国際人としての感覚が、多国籍の生徒達を指導する上で役立っているのかもしれない。


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