コンビニ大手「ファミリーマート」と、セレクトショップ大手「アーバンリサーチ」がフランチャイズ契約を結んだ。両社がコラボした新業態の店舗は12日からオープンする。ジャンルの異なる2社の強みをいかし、集客力や発信力の強化を狙うという。
今回オープンするのは、「アーバン・ファミマ!!虎ノ門ヒルズビジネスタワー店」。東京都港区の虎ノ門ヒルズビジネスタワー2階で12日午前7時から開店する。店内中央にある大型イートインを境に、「ファミマ!!エリア」と「アーバンリサーチエリア」にわかれて営業する。
ファミマエリアでは通常の店舗でも販売している総菜や弁当などのほか、アーバンリサーチがデザインしたスーツやシャツ、タンブラーなども取りそろえる。文具や手土産として利用できるタオルなども取り扱い、ビジネスシーンでの利用を想定したラインアップを充実させたという。
アーバンリサーチのエリアでは、衣料品の販売だけでなく、飲食を提供するカウンタースペースを設置。スムージーやクラフトビールを提供し、ファミリーマートの主力商品「ファミチキ」や「鶏つくね串」とのコラボメニューも販売する。利用者は店内に38席あるイートインスペースで飲食でき、コンセントも利用可能だ。店内にはフリーWi-Fiが飛んでいるため、ビジネスシーンでも利用できる。
営業時間はファミマエリアが午前7時~午後11時、アーバンリサーチエリアが午前10時~午後9時。
コンセプトは「都市型ワーカーへ持続可能なライフスタイルを提案する新世代のコンビニエンスストア」だ。店内には廃棄衣料を原料に使った商品スペースが広く取られ、一部の商品棚にコンビニの陳列棚を再利用するなど、環境への配慮が施されている。天井の塗料にも、卵の殻を使ったという。
今回のプロジェクトについて、アーバンリサーチの担当者は次のように話す。
「コンビニが広い市場なのに対し、ファッションはニッチなマーケットです。ECサイトなど、ネットで拡散できる時代になりましたが、依然としてリアル店舗からの発信力には課題があった。1杯のコーヒーを買いに来た人を呼び込むことができれば」