結婚を機に斎藤佑樹は活躍できるか? (c)朝日新聞社
結婚を機に斎藤佑樹は活躍できるか? (c)朝日新聞社

 昨年の大晦日、かつて「ハンカチ王子」として一世を風靡し、はや31歳となっている斎藤佑樹が同い年の一般女性との結婚を発表した。人生の一大イベントである「結婚」は、その後の人生を大きく左右するといっても過言ではない。それはプロ野球選手にとっても同じこと。肉体的なコンディション、精神的な充実・安定度が試合でのパフォーマンスに直結することを考えると、生活スタイルが否応無く変化する「結婚」によって、選手の成績が大きく変わることは容易に考えられる。

 斎藤と甲子園で雌雄を決した田中将大(ヤンキース)は、2010年11月にタレントの里田まいとの交際を自身のブログで公表し、直後の2011年シーズンに19勝5敗、防御率1.27の好成績で沢村賞を受賞。そして2012年3月に結婚すると、そのシーズンこそ、4月に腰痛で戦列を一時離脱するなどシーズン前半戦で苦しんで10勝4敗、防御率1.87と前年よりも成績を落としたが、その翌年の2013年は24勝0敗の伝説のシーズンを過ごした。2014年からはメジャーの舞台で6年連続2ケタ勝利をマーク。マー君にとって「結婚」は、間違いなくプラスに働いていると言える。

 斎藤と同じにチームに所属する上沢直之(日本ハム)も、結婚をプラスに変えた投手である。高卒6年目のシーズンを終えた2017年12月に「ケガをしているときも支えてくれた」という北海道出身の一般女性と入籍すると、迎えた2018年に自己最多の25試合に先発登板してリーグ最多タイの3完封をマークしたのに加え、自身初の2ケタとなる11勝(6敗、防御率3.16)を挙げてブレイク。昨季は不運な形で長期離脱を強いられたが、「明るくて僕をいつも笑顔にしてくれる」という愛妻の支えで、再び復活してくれるはずだ。

 昨季で言えば、高橋光成(西武)が結婚を機に飛躍した。右肩痛などもあって1軍3試合で2勝1敗、防御率4.50だった2018年を終え、年が明けた1月1日に同じ群馬県出身の一般女性と入籍。「守るべき人ができたので、より一層野球に集中できます。食事面や体のケアなど、サポートしてもらいながら二人三脚で頑張ります」とコメントを発表すると、その2019年は自身初の2ケタ10勝(6敗、防御率4.51)をマーク。オールスターにも初出場を果たした。

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