鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回のテーマは「NHK紅白歌合戦」。

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 2019年大晦日の紅白歌合戦から1カ月が経った。個人的には好きな紅白ではあったが、やはり、うちの親とか、周りの親世代の話を聞いてみると、出てくる歌手が若返りすぎて、同時間のテレビ東京を見たり、逆に「笑ってはいけない~」を見てしまうなんて声もある。

 日本のテレビ局において、民放は広告収入モデルだが、NHKは受信料を貰うビジネスモデルなのだ。言ってしまえば、Netflixとかのほうが近い。

 NHKの受信料をちゃんと払っているのは、圧倒的に高年齢の人のほうが多いのではないかと思う。もちろん、NHKからしたら高齢の視聴者だけでなく、下に広げていかなければいけないというのはわかるし、この数年、よりそういう番組を作っているのだろう。

 だが、やはり、NHKのメイン視聴者である、そして確実にお金を払ってくれている高年齢の方がしっかり満足するものを作るというのもとても大事なんじゃないかという気がする。NHKというビジネスモデルの場合は。

 だからといって、紅白でもう一度、演歌を一気に増やすとか、前に戻っても仕方ない。そこで僕は個人的に考えたのです。近年の紅白に対して満足しきれてない高年齢の方にも満足してもらえるフォーマットを。

 それは、「紅白歌合戦」の「紅白」=「女性vs男性」という構図をやめること。これからの時代、より一層「女性vs男性」というのも合わなくなってくる気がするし。だけど対決構造がしっかりしてるほうが番組は盛り上がる。なので、「紅白」の意味を変えるのだ。

 どう変えるのか? それは、「紅組」を「平成以降にデビューした歌手」にして、「白組」を「昭和にデビューした歌手」にするのだ。それにより、紅白歌合戦は「平成以降にデビューした歌手vs昭和にデビューした歌手」という番組になる。

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鈴木おさむ

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鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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