極めて真っ当で、極めて真っすぐだと思った。もつれた糸を切って新たな糸で紡ぐのではなく、もつれを戻して元の糸で紡いでいく。そこに淳の理念を強く感じた。

 また、映像での復帰に関しては自らのYouTubeチャンネルではなく、地上波からのスタートを目指すことを明かしているが、そこにも同じ考えがあったと聞く。

 一連の騒動で、亮はテレビ局に大きな迷惑をかけた。なので、映像を出すなら、まずそこに筋を通して認めてもらい、そこから出演する。

 早いリカバリーを考えるなら、出演のハードルが低いYouTubeを選びがちだが、それをやっては安易になる。まずは迷惑をかけたところへの筋を通して真正面から進む。そうしないと、決して良い未来は紡げない。

 もつれを戻して今に繋げる。それを貫き、今後どんな縫い目を残していくのか。注視していきたい。(文・中西正男)

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中西正男

中西正男

芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「上沼・高田のクギズケ!」「す・またん!」(読売テレビ)、「キャッチ!」(中京テレビ)、「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)、「松井愛のすこ~し愛して♡」(MBSラジオ)、「ウラのウラまで浦川です」(ABCラジオ)などに出演中。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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