「最後までジャイアンツでプレーしたい」と語った巨人の坂本勇人 (c)朝日新聞社
「最後までジャイアンツでプレーしたい」と語った巨人の坂本勇人 (c)朝日新聞社

 今オフは山口俊(ブルージェイズ)、筒香嘉智(レイズ)、秋山翔吾(レッズ)と3人がメジャー移籍を実現。その一方で菊池涼介はポスティング申請するも手ごたえがなく、広島に出戻らざるを得なかった。

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 やはり内野手がメジャーに挑戦するのはハードルが高いと思わされた菊池の去就だったが、一方でメジャー移籍を封印してNPBで現役生活をまっとうする意向を見せたスター選手たちもすでにいる。坂本勇人巨人)と柳田悠岐(ソフトバンク)だ。

 高卒2年目から巨人で正遊撃手の座をつかんだ坂本は、例えば松井秀喜(ヤンキースほか)のようなずば抜けたパワーの持ち主でもなく、イチロー(マリナーズほか)ほどの巧打者でもないが、走攻守の全てを高水準で兼ね備えたファイブツール・プレーヤー。主要タイトルは首位打者1回のみだが、リーグMVPを1回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞3回などの受賞歴があり、WBCやプレミア12などで日本代表の常連でもある。日本屈指の遊撃手と言っても過言ではないだろう。

 そんな坂本は、2019年から巨人と5年契約を結んでいたことをシーズン終了後に明らかにした。契約満了時には35歳となることを考えると、事実上のメジャー移籍封印での生涯契約に等しく、本人も会見で「最後までジャイアンツでプレーしたい」と語っている。

 一方、柳田は2015年に打率3割6分3厘、34本塁打、99打点、32盗塁で「トリプルスリー」を達成するとともに首位打者とリーグMVPのタイトルも獲得。2018年にも首位打者に輝くなど、パワーと確実性を備えたバッティングは間違いなくNPBでもトップレベルだ。

 もともと坂本よりもメジャー志向が強かった柳田は、2020年シーズン終了後の海外FA権取得を見越して3年契約を結んでいた。ところが2019年に左ひざの故障で38試合の出場にとどまったことでFA権取得が21年シーズン終了後にずれ込んでしまった。

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柳田も生涯日本でプレーが濃厚か