■ロッテ<戦力値15%アップ>

 惜しくもAクラス入りを逃したロッテだが、今オフには積極補強を敢行し、楽天とともにストーブリーグの主役となった。その内訳を見ると、FAで美馬学、福田秀平の2人をともに争奪戦の末に獲得。美馬は先発ローテとして、福田は「2番・ライト」として期待。さらに日本で実績のあるジャクソン、ハーマンの助っ人投手を獲得して中継ぎ陣を整備した。その一方で、鈴木大地、涌井秀章、ボルシンガーといった面々が退団し、福浦和也が引退したというマイナス面もある。ドラフトでは“令和の怪物”佐々木朗希を獲得したが、現実的には「数年後」がターゲットの選手だ。2位入団の大学生捕手・佐藤都志也やまだ若い移籍組の西巻賢二、小野郁が活躍できればさらに好印象になる。

■日本ハム<戦力値10%アップ>

 昨季5位に沈んだ日本ハム。期待された王柏融が“期待されたほど”ではなく、故障者をカバーできる選手層が足りなかった。その反省を胸に今オフは、前巨人で正三塁手として期待のビヤヌエバに、先発ローテ候補のバーヘイゲンを獲得し、ドラフトでは社会人No. 1左腕の河野竜生を外れ1位で、2位でも即戦力の立野和明を指名するなど、社会人と大学生を支配下で3人ずつ獲得。決して派手ではないがしっかりと弱点を補強したと言える。田中賢介、實松一成が引退したが、戦力的には間違いなくアップしただろう。

■オリックス<戦力値10%アップ>

 大胆な世代交代を敢行した成果もありながら最下位に沈んだオリックス。今オフのテコ入れの第一弾は、助っ人勢。目玉はメジャー通算282発のアダム・ジョーンズ。2年総額800万ドル(約8億8000万円)プラス出来高200万ドル(約2億2000万円)で契約した超大物が、額面通りの働きをできるかどうか。さらに新助っ人のロドリゲスもマイナー通算174本塁打で、クリーンアップとして期待できる存在になる。ただ、ドラフトでは上位2人が高校生で、即戦力としては近大のエースだった村西良太と強打の内野手である勝俣翔貴が加入。勝俣が三塁のレギュラー争いをリードするようになれば面白い。