7番・ファースト T-岡田(オリックス)

 スタンスを広く取り、重心を低くして構えた位置から踏み出す足を地面から離さず、下半身を使いながらタイミングを取る「ノーステップ打法」でブレイクし、10年には本塁打王に輝いた。目線や重心のブレが減り、確実性が上がるこの打法は、首位打者2回の角中勝也(ロッテ)など多くの選手が取り入れ、日本ハム中田翔が挑戦した際には、メジャーリーグを代表する強打者だったジェフ・バグウェルを彷彿とさせるガニマタぶりが話題になった

8番・キャッチャー 八重樫幸雄(ヤクルト

 主に活躍したのは昭和の時代だが、ポジション的な問題と、最近は国民的アイドルの物真似などで再注目された点から“個性的な”フォームの代名詞とも言える八重樫をオーダーに入れたい。オープンスタンスで一度、右肩にバットを抱えた後、落合ばりの神主打法から振り抜く。名伯楽と言われた中西太打撃コーチの指導で「八重樫打法」を会得して打撃開眼し、プロ15年目の84年にオールスター初出場を果たし、翌年には初のベストナインに選出された。

9番・ライト ブラッシュ(楽天

 19年から楽天でプレーするブラッシュは、両足をぴったりと揃えて右ひじを高く上げ、バットのヘッドを投手に向ける独特のフォームで快打を連発した。一見するとフランコの「スコーピオン打法」に似ているように見えるが、ブラッシュ本人はフランコのことは知らず、参考にしたのは王の一本足打法だったというエピソードもある。来日1年目からすぐに日本野球に適応し、33本塁打、95打点をマークした右の大砲には、球団史上最強助っ人になる期待もされている。

※括弧内は主に所属したチーム