ここまで今季から日本のプロ野球でプレーする助っ人たちが守備力を持ち合わせている傾向があることを述べたが、一方で阪神入りしたジャスティン・ボーアは完全に打撃重視の獲得であろう。守備力にはあまり期待はできない一方、メジャー6年間で92本塁打を放った大砲だ。助っ人に対してファンが求める“ロマン”があり、それも外国人助っ人に必要な要素であるのは否定できない。

 ビデオ判定のルールから、フェイスガードなどの道具も含め、メジャーリーグで先に導入されたものを、後に取り入れる傾向にある日本のプロ野球。これまでも日本人野手に限ってはドラフト指名の時から、守備や走塁を含めた能力が査定されてきたが、今後は打撃力のみが重視されることの多かった野手の助っ人も、総合的な力量を測られる時代が来たのではないか。

 今季から日本でプレーすることが決まった巨人のパーラ、ヤクルトのエスコバー、オリックスのジョーンズらが打撃だけではなく全ての局面で“助っ人”となり、今シーズンのプロ野球を大いに盛り上げてくれることに期待したい。(※UZRの数値は野球データサイトのFanGraphsを参照)