初公判では、国母被告から「(大麻を)14歳ごろから吸っていた」との発言が…(c)朝日新聞社
初公判では、国母被告から「(大麻を)14歳ごろから吸っていた」との発言が…(c)朝日新聞社
バンクーバー五輪での国母被告。服装の乱れに批判が集中し、その後の会見で謝罪した(c)朝日新聞社
バンクーバー五輪での国母被告。服装の乱れに批判が集中し、その後の会見で謝罪した(c)朝日新聞社

 衝撃の事実が発覚した。大麻を密輸したとして大麻取締法違反などの罪に問われているスノーボードの元オリンピック日本代表の国母和宏被告の初公判が8日、東京地裁で開かれた。

【写真】過去には服装の乱れに批判が集中し、謝罪したことも…

 国母被告は起訴内容を認めたうえで、「14歳ごろから吸っていた」と供述したという。その理由について、「外国人の中で英語が話せなくて、大麻を吸うことがコミュニケーションの一つだった」と話したという。

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 大麻取締法違反による検挙は、後を絶たない。今年5月には同法違反(所持)の疑いで元KAT-TUNのメンバーで歌手の田口淳之介が逮捕された。国母被告が逮捕された11月には女優の沢尻エリカ被告(33)が合成麻薬「MDMA」を所持していたとして麻薬取締法違反容疑で逮捕され、その後起訴されている。報道によると、沢尻被告は警察に対し、「MDMAやLSD、大麻、コカインを使用していた」と供述しているという。

 国内において大麻の所持などが禁じられていることは言うまでもない。だが、海外に目を向ければウルグアイとカナダでは大麻の娯楽使用が認められている。その他にもアメリカでは一部の州で大麻の合法化にかじをきっている。
 
 海外の薬物事情に詳しいジャーナリストの丸山ゴンザレス氏は「大麻を嗜好品として扱っている国もある」と話す。

「アメリカでは完全に合法化した州以外にも一部の州で大麻の“実質”合法化に踏み切っています。例えばニューヨーク州では大麻の少量所持が罰金刑になりました。警察に見つかっても駐車違反感覚でお金を払うだけです。合法化によって治安悪化や、薬物中毒者まん延などが懸念されていましたが、実際に他州に先駆けて合法化したオレゴン州などでは、特筆するような問題は起きていません。むしろ大麻の生産から販売までの流通を行政が厳しく管理しているので、合法ルートの透明性が確保されている印象です。またメキシコやスペインといった中南米やヨーロッパ、南アフリカなどでも、大麻は嗜好品として定着しているように感じます。庭などで誰でも簡単に育てられるので、これらの国では大麻が市場で大規模に流通するという感じでもありません」

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