名門リバプールで第一歩を踏み出した南野拓実(写真/getty Images)
名門リバプールで第一歩を踏み出した南野拓実(写真/getty Images)

 冬の移籍市場で欧州チャンピオンズリーグ王者のリバプールに移籍した日本代表FW南野拓実が現地時間1月5日のFAカップ・エバートン戦で本拠地アンフィールドで新天地デビューを飾った。モハメド・サラーやロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネら主力が揃って欠場し、1トップに抜擢された背番号18は前から精力的にプレスをかけ、起点になろうという献身性を前面に押し出した。

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 不慣れなメンバーに囲まれ、思うようにボールが来ない中、唯一のビッグチャンスとなったのが前半34分、ディヴォック・オリジの左クロスに飛び込んでヘディングシュートを放った場面。これを決めていたら、いきなり輝ける未来が広がったはず。山崎賢人似のイケメンの風貌からは想像もできない野心家は「今度こそ絶対に決めたる」とリベンジを期しているに違いない。

 1995年1月に生まれた南野は、3つ上の兄・賢太さんの影響を受け、幼稚園児の頃からボールを蹴り始めた。最初のアイドルは2002年日韓ワールドカップで“3R”の一角に名を連ねたブラジル代表FWロナウドだったという。

「98年フランスワールドカップのビデオは何回も巻き戻して見ましたね。ロナウドは決勝のフランス戦で原因不明の体調不良を起こしましたけど、延長までもつれ込んだ準決勝のオランダ戦で決めたゴールはまさに『ザ・ストライカー』って感じ。あれは凄かった。イングランドの『ワンダーボーイ』、マイケル・オーウェンのスーパーゴールもよく覚えています。2002年は家族でリアルタイムに試合を見たし、小3くらいの頃はプロサッカー選手になる夢を具体的に思い描いていましたね」

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