鈴木おさむ「今の当たり前は当たり前じゃない」
連載「1970年生まれの団ジュニたちへ」
そして、今、テレビ番組では当たり前に司会をしている林修はどうか? 林先生は2009年に東進ハイスクールの専任講師になってるので、テレビタレントとして大ブレイクするのは、2010年以降となる。予備校の先生としてテレビ出演することはあっても、まさか冠番組をいくつも持つようになるとは2010年の人たちは想像もしないだろう。
この10年で、芸人ではなくタレントでもなかった人たちがテレビ番組の司会をするようになったのは大きな変化だと思う。
2010年、加熱式タバコを吸ってる人もこんなにいなかったし、タバコを吸ってる人も今よりはいた。コンビニを見ても、店内で作るコーヒーはこんなに当たり前じゃなかったし、ペットボトル式のアイスコーヒーもヒットしてなかった。
小さなところに沢山の変化がある。
2010年の正月。この翌年に、日本を大きく変えることとなる大震災が起きるなんて当然みんな思ってない。これから10年経った時の今日。僕たちの周りはどう変わっているのか?
今の当たり前は当たり前じゃない。そう思って今年を生きよう。
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。バブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」の原作を担当し、毎週金曜に自身のインスタグラムで公開中
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