25位日本薬科大を率いる中田盛之陸上部監督は、日本体育大で箱根を走った。2019年3月、東京マラソンで4年のサイモン・カリウキが4位、2年連続で学生ランナー中のトップとなったことで、日本薬科大が注目された。

 28位桜美林大の陸上競技部駅伝チーム監督は真也加ステファン。箱根ランナーの大学指導者としては、もっとも有名な人物の一人であろう。山梨学院大時代、ステファン・マヤカとして往路2区を区間タイ記録のぶっちぎりで快走した。2006年に創造学園大の監督になるが、同校が不祥事を起こして閉校になり、2013年から桜美林大で指導者となった。

 30位育英大は開学2年目である。1、2年生しかいないチームにもかかわらず、予選会30位はかなりの好成績で、将来を期待させる。大学は開学時から力を入れ、陸上競技部を「強化指定クラブ」とした。

「特に男子駅伝の強化を行い、2024年東京箱根間往復大学駅伝競走(通称:箱根駅伝)第100回記念大会への出場を目指します」(大学ウェブサイト)

 主将の外山結は、箱根駅伝に関東学生連合の選手として選ばれた。嶌津秀一駅伝監督は日本体育大出身だ。

 なお、31位に芝浦工業大、33位に東京理科大、37位に東京工業大といった理系の大学が顔を出している。この順位になると箱根出場は厳しいが、夢を持たせてくれる。

 このなかで芝浦工業大は「目指せ! 箱根駅伝の新星。」を掲げて、「駅伝プロジェクト」をスタートさせた。村上雅人学長はこうはりきっている。

「理工系大学として、このプロジェクトを通した研究テーマを掲げた取り組みを行い、科学的アプローチによるチャレンジも行っていきます。芝浦工業大学は、学業とともに自らの夢を追いかける学生を応援していきます。そして2027年に迎える大学創立100周年に向けて、学生・教職員・卒業生・保護者が一つになり、この駅伝プロジェクトを推進していきます」(大学ウェブサイト)

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大切なのは「大学名が周知されること」