平家伝説の地・雨晴(あまはらし)海岸を望み、終点の氷見では名物「氷見の寒ブリ」が待っている。わずか16.5キロの間に小気味のいい起承転結が展開する氷見線は、個人的にも推したい路線だ。

 一方の城端線は五箇山(ごかやま)へのアクセスにも利用可能。散居村が広がる砺波平野(となみへいや)や高清水山地などの山並の車窓は、氷見線とはひと味違った魅力がある。

◯植村 誠(うえむら・まこと)/国内外を問わず、鉄道をはじめのりものを楽しむ旅をテーマに取材・執筆中。近年は東南アジアを重点的に散策している。主な著書に『ワンテーマ指さし会話 韓国×鉄道』(情報センター出版局)、『ボートで東京湾を遊びつくす!』(情報センター出版局・共著)、『絶対この季節に乗りたい鉄道の旅』(東京書籍・共著)など。

【データ】
●豊橋鉄道「おでんしゃ」
運転日:年内は12月28日まで、2020年1月5~2月24日
ダイヤ:昼便は駅前停留場に11時40分集合~11時57分出発 夜便は同停留場に18時10分集合~18時25分出発
料金:成人4300円(ビール飲み放題、おでん、弁当つき)、小学生以上未成年者3200円(ソフトドリンク、おでん、弁当つき)ほか。貸切は28名まで11万円(+3300円/人で30名まで可能)
問い合わせ:豊橋鉄道株式会社鉄道部「―走る屋台―『おでんしゃ』2019

●大井川鐵道「SLおでん列車」
運転日:2020年1月11~3月8日の土・日曜日
ダイヤ:金谷11時26分の普通列車で新金谷へ。新金谷発11時52分~千頭着13時09分(帰路は自由)
料金:おとな6800円、子ども5300円、幼児500円(金谷~千頭往復フリーきっぷ+往路SL急行券+おでん+弁当+缶ビール<子どもはジュース>+ペットボトル茶)+保険代)
問い合わせ:大鉄観光サービス

●明智鉄道「枡酒列車」
運転日:2020年1月18~3月28日の毎週土曜日
ダイヤ:恵那発12時25分~明智着13時19分(急行「大正ロマン号」に連結)
料金:4500円(1日フリー乗車券+温泉入浴券+地酒飲み放題+弁当)
問い合わせ:明智鉄道株式会社 

●JR西日本「ベル・モンターニュ・エ・メール」
運転日:土・日曜日(12月29日は運休)
運行区間:土曜日は高岡~城端間を2往復、日曜日は新高岡~氷見間を2往復(うち氷見発1本は高岡止まり)
料金:乗車券のほか指定券(大人530円/子ども260円)が必要。飲食は別会計で乗車3日前の17時までに事前予約
問い合わせ:飲食関係はVISIT富山県。乗車券類についてはJRのみどりの窓口、おもな旅行代理店など