■金田正一(野球・86歳)

“カネヤン”の愛称で皆に親しまれた日本球史に残る伝説的左腕。長い日本プロ野球の歴史で唯一の400勝を達成するなど、国鉄(現ヤクルト)と巨人で活躍し、数々の“破ることのできない”記録を生み出した。現役引退後はロッテの監督や解説者を務め、お茶の間にも愛された。プロ野球界のご意見番として、現役選手への厳しい意見も時折述べることもあったが、そのどれもが野球や選手への愛があったからこそだった。

■田口光久(サッカー・64歳)

 サッカーが不人気スポーツだった時代の日本代表で、長年にわたって守護神を務めた名ゴールキーパー。身長は175cmと上背はなかったが、機敏な動きを武器に代表でのポジションを確保し、国際Aマッチ59試合に出場。一時は主将も務め、低迷していた日本サッカー界を支えた人物だった。引退後は、とんねるずのバラエティ番組の「PK対決コーナー」での出演が人気を博し、解説者としてだけではなく、あらゆる形でサッカーの普及に貢献した。

■高井保弘(野球・74歳)

 阪急(現オリックス)一筋で16年間プレーし、主に代打と活躍した。通算27本の代打ホームラン数はプロ野球の最多記録。勝負強い打撃は1974年のオールスターでも発揮され、球宴史上で初めてとなる代打逆転サヨナラホームランも放っている。相手投手のクセや配球を徹底的に研究し、一振りで試合を決める姿は印象的だった。