全く活躍できないケースも…メジャーからの「出戻り投手」は獲得に値するか (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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全く活躍できないケースも…メジャーからの「出戻り投手」は獲得に値するか

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西尾典文dot.
巨人の岩隈久志 (C)朝日新聞社

巨人の岩隈久志 (C)朝日新聞社

 ただもちろん過去の選手と牧田では事情が異なることは当然である。大きなプラスになりそうなのが、似たタイプの投手があまりいないことである。現役で完全なアンダースローの投手といえるのは高橋礼(ソフトバンク)、山中浩史(ヤクルト)と来季から支配下登録に復帰する與座海人(西武)くらいである。中でも高橋は今年パ・リーグで新人王を獲得しており、その価値は相変わらず高いと言えるだろう。楽天の投手陣を見ても先発は右の本格派である則本昂大、岸孝之と左の技巧派である辛島航が中心であり、そこに牧田が加わることでローテーションの中で緩急をつけられる効果は非常に大きいと言えるだろう。

 その一方で不安材料もある。それはアメリカで成績を残せないまま帰国したという点だ。黒田は復帰直前までメジャーでも完全なローテーション投手であり、和田も故障はあったもののアメリカで通算5勝をマークしている。強いて言えば藤川がアメリカでほぼ実績を残せないまま(通算1勝1敗2セーブ1ホールド)日本に復帰しているが、前述したように最初の1年は苦戦している。アメリカと日本では環境も相手打者も違うが、一度失った自信を取り戻すことは簡単ではないだろう。そして気になるのがやはり2年総額4億円という大型契約だ。それだけの契約をしたということは球団、首脳陣、そしてファンからも厳しい目で見られることになる。ソフトバンク時代の松坂も相当なバッシングを受けていた。2年契約ではあるが、1年目のシーズンの入り方が極めて重要になることは間違いないだろう。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。


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