4位の『ポケモンパン』と7位のココスジャパンはそれぞれポケットモンスターとドラえもんのキャラクターが登場し、小学生から高い支持を得た。CM好感度トップ10に入った『ハズキルーペ』と『アタックZERO』は効率ランキングでも上位にランクインした。

 “広く告げる”という広告の目的を達成するにはある程度の出稿量は必要だが、これらのブランドのようにクリエイティブの工夫で少ない回数でも人の記憶に深く残すことは可能だ。タレントや楽曲といったCMの資産を大切に育む方法、ふと顔を上げてテレビを見た瞬間に飛び込んでくる強い画づくり、SNSを介して消費者を巻き込む話題の拡散、ターゲット世代と親和性の高いキャラクターの起用による“自分ごと化”。わずか10ブランドの顔ぶれにも消費者の心をつかむ多くのヒントが見受けられた。
 
 特別番組の増える年末年始には、独創的なCMが数多く放送されることだろう。2020年はどのようなCMが時代を彩るのか楽しみだ。

●CM総合研究所/1984年設立。「好感は行動の前提」をテーマに、生活者の「好き」のメカニズム解明に挑戦し続けている。平成元年から毎月実施しているCM好感度調査をもとに、テレビCMを通じて消費者マインドの動きを観測・分析しているほか、広告主である企業へダイレクトにコンサルティングを行い、広告効果の最大化および経済活性化の一助となることを目指す。