ポストシーズンは福岡ソフトバンクホークスの独壇場だった。CSでは初戦こそ敗れたが、その後は日本一まで10連勝。頂点まで一気に駆け上がった。
対照的に日本シリーズでソフトバンクと対戦した読売ジャイアンツは、チーム打率(.176)と三振数(35)でいずれも4試合の日本シリーズ史上ワースト記録を更新。両チームの明暗がわかれる結果となった。
まずは、そのポストシーズンで活躍した選手を紹介しよう。
●本塁打王(ポストシーズン) グラシアル(ソフトバンク)6本
日本シリーズでは4試合で打率.375、3本塁打6打点でMVPとなったグラシアル。CSからの計11試合で6本塁打9打点と、大暴れだった。レギュラーシーズンでは規定打席にこそ達しなかったものの、410打席で打率.319、28本塁打をマーク。最高長打率(.595)を獲得するなど、チームの日本一に貢献した。
●打点王(ポストシーズン) 岡本和真(巨人)10打点
グラシアルを抑えてポストシーズン打点王となったのは岡本。計8試合で4本塁打10打点の大活躍だった。しかし、日本シリーズに限ると、4試合で16打数3安打。1本の本塁打と3打点を記録したが、打率.188とソフトバンクの投手陣に抑え込まれた。
続いて、レギュラーシーズンの個人タイトルを、主要なものからマニアックなもの、ワースト記録に至るまで一挙に振り返りたい。ポストシーズンとは異なり、2019年のプロ野球は打撃タイトルで埼玉西武ライオンズの強さが際立った。
■打撃部門の主要6タイトルのうち五つを西武の5人が受賞
【主要タイトル】
●首位打者 鈴木誠也(広島東洋カープ).335/森友哉(西武).329
首位打者獲得はどちらも初。鈴木は昨シーズンも打率3割超えを達成し、安定した成績を残している。森は規定打席に達したなかでは初の3割超え。23本塁打、105打点、162安打といずれもキャリアハイの成績を残し、「打てる捕手」として存在感を発揮した。