このように、プレミア12での日本戦以外の試合は、残念ながら真剣勝負の国際大会とは言い難い状況であったのは間違いない。侍ジャパンの試合ですら、空席が目立った試合もあった。2012年に野球の日本代表が常設化され、国際的な大会を盛り上げようという気概は感じるが、いかんせん世界の野球界は、メジャーリーグを中心に回っており、そこから一歩外れると、一流選手が集まらないのが現状だ。

 多くの日本人ファンもそこを感じ取っており、アジアの国だけが本気になっているなかで、「世界一」となっても、心の底から喜べないのは事実だろう。再来年の2021年に5回目を迎えるWBCはこれまでも一定の盛り上がりを見せ来た。今後、野球がさらなる国際化を求めるのであれば、「プレミア12」のような大会も中途半端な形で終わらすのではなく、しっかりと大会の意義を持たせていくのが大事なのではないか。