■大先輩の若槻千夏に終始タメ口

 一方、ここまでキャル人気を牽引してきた藤田ニコルについては「少し陰りが見え始めている」(同)と言う。最近ではたびたびネット上で辛辣な意見が寄せられることも。

「昔は原宿系のおバカキャラで注目を浴びていましたが、次第に大人っぽいメイクも似合う女性へとイメチェン。『Popteen』を経て、現在はファッション雑誌『ViVi』の専属で、みちょぱ、ゆきぽよに比べてモデル業は順調のようです。しかし、バラエティー番組に出演した際は相変わらずのタメ口キャラ。落ち着いて可愛げが薄まったぶん、そうした態度が偉そうに見えてしまう視聴者も増えているようです。例えば、2月に放送されたバラエティ番組では大先輩の若槻千夏に対して終始タメ口で、ネット上では『見てて不快に思った』との指摘が。また、先日行われた新CM発表会では、『最近はあまり叩かれなくなりました。ちょっと寂しいような。もうちょっとブスとか言われたい』と発言。これもネット上では、『そういう発言しちゃう感じが本当に苦手』『調子にのってる』と、手厳しい意見がありましたね。これからも新しいギャルタレントはどんどん出てくるなか、ニコルは上から目線の発言が多いように思います」(同)

 テレビウォッチャーの中村裕一氏は、そんなギャルタレントたちの今後についてこう分析する。

「『ギャル』と聞いただけで大人から眉をひそめられたのも、もはや過去の話。自分の主張をしっかりと持ちつつ、ステレオタイプな目で見られがちな世の中をしなやかに泳ぎ渡っていく彼女たちのスマートな生き方には、大いに学ぶ部分があります。それぞれが自分の得意とするジャンルに進出し、個性を伸ばしつつあるのも、競合としてぶつかり合わない知恵から生まれたものだと思います。とはいえ、テレビバラエティーなどのオールドメディアはまだまだ彼女たちを奇抜な“変わり者”という枠に押し込めがち。自分たちに都合の良い構図・価値観に当てはめようとするメディアの流れに抗い、何者にも縛られない自由奔放な“ギャル魂”をどれだけ持ち続けられるかが、生き残りの分かれ目となるのではないでしょうか。でも、彼女たちならそんな余計な心配などしなくても、きっと幸せな人生を手に入れられると思います」

 若者のカリスマとして注目を集めていたギャルタレントたち。が、20歳を超え、テレビに出演しながらも頑張る方向性を定める時期なのかもしれない。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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