食事で心がけたいのは、栄養バランスよく食べること。筋肉や骨の健康のためには、たんぱく質やカルシウムを積極的にとることが必要ですが、たんぱく質はビタミンB6と一緒にとると効果的ですし、骨を強くするためにはカルシウムだけでなく、たんぱく質やビタミンD、ビタミンKもしっかりとることが大切です。

 加齢によるからだの変化は自然なことですが、それにより運動器に痛みや障害がみられたら、早めに治療をすることが必要です。放置すると症状が進んで動けなくなったり、からだのほかの部分に負担がかかって痛みが生じたりすることも。また、痛みの原因が運動器ではなく、心臓などほかの病気によることもあるため、気になる症状がある場合には、整形外科を受診しましょう。

「まずは早い時期から、ロコモや自分のからだへの理解を深め、運動や食事などにより運動器疾患の予防を心がけましょう。そして、痛みなどの症状がみられたら早めに受診し、正確な診断をしてもらったうえで適切な治療や生活改善をし、進行を防ぐこと。それがロコモ予防、ひいては寝たきりを防ぐことにつながるでしょう」(同)

(文/出村真理子)

◯監修
日本整形外科学会広報・渉外担当理事
横須賀共済病院整形外科部長
江畑 功医師

※週刊朝日ムック『首腰ひざのいい病院2020』から