「大船渡の国保陽平監督は苦渋の決断だったと思いますが、プロでの今後を考えれば万全の状態で入団できるのは大きい。高校野球で酷使され、身体にメスを入れて大学や社会人野球に進む選手を何人も見てきました。ここまで育て上げた国保監督の功績は大きい」(沢田前監督)

 佐々木との交渉権を獲得したロッテは、今シーズン4位で、2005年以来、リーグ優勝から遠ざかっている。投手陣では2桁勝利を挙げた投手がいなかったものの、種市篤暉や岩下大輝ら高卒の若手が台頭してきている。佐々木にもチャンスがありそうだ。

「一年間ケガをしなければ、先発で8勝くらい狙えると思います。チームには同じ東北から高卒で入団した種市くんもいる。彼らから学んでほしい」(沢田前監督)

 佐々木は会見で緊張した面持ちで意気込みを語った。

「ここがスタートラインだと思う。(ロッテは)12球団でいちばん応援がすごい。期待に応えられるように頑張りたい」

 今後は球団との入団交渉が始まる。プロ入り後も、佐々木への注目は続きそうだ。(AERA dot.編集部/井上啓太)