第7世代筆頭の霜降り明星にインタビュー経験のあるTVウオッチャーの中村裕一氏は、今後について次のように分析する。

「新しく勢いのある若者がブレイクし始めると、メディアはとかく旧世代との対立構造を煽りがちですが、本人たち的には世代間の摩擦などほとんど気にしておらず、『自分たちの道は自分で切り開く』という冷静さを常に持ち合わせている印象を持ちました。もちろん、それでいて上の世代へのリスペクトもキチンと持ち合わせていますし、当然ながら自分たちの笑いや世界観もしっかり持っている。そういった良い意味でのマイペースぶり、自立した生き方の加減が、これからの時代を担うお笑い好きな10代、20代の若い層に支持されているのだと思います。粗品の熱愛が先月、写真誌にスクープされましたが、普通に彼女であることを認めて逆に好感度を上げましたし、過去の犯罪歴が明らかにされたEXITのその後の対応にしても、大小さまざまな不祥事をうやむやにしてきたであろう旧世代の芸人たちよりよっぽど誠実ではないでしょうか。『小さくまとまりすぎじゃないか』と毒づく人もいるかもしれませんが、うがった見方をせず、素直に応援してはいかがでしょう」

 業界関係者からはすでに実力も人気もお墨付きのお笑い第7世代。真面目に芸事にも打ちこむとあっては、“お笑い芸人の進化形”として重宝されるのも当然である。彼らがお笑い界の下剋上を達成するのも、そんな遠い日の話ではないのかもしれない。(藤原三星) 

著者プロフィールを見る
藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

藤原三星の記事一覧はこちら