診断されてから初めて知った「脊柱管狭窄症」という病名。手術に抵抗があったみのさんが、どうして福井医師の診断で手術に踏み切れたのでしょうか。

「福井先生だけだったんですよ、手術しかないと言ったのは。その理由も細かく丁寧に説明してくれて。納得しましたね。このままではどうなるか、ということも、その理屈も全て教えてくれました。相当自信があるんだな、と頼もしく感じました」

 手術の日にちが決まったころ、紅白歌合戦の司会のオファーがきました。司会者として一度はやってみたかった大仕事。福井医師に相談すると、「やりましょう」と全面的に協力してくれたといいます。手術を延期し、痛み止めを打ち、無事に紅白歌合戦の司会をやり遂げました。

「手術は全身麻酔が効いて、気づいたら終わっていました。痛みがゼロになっていたから、思わず『どこも悪くなかったんじゃないの?』って、先生に聞いちゃいましたよ(笑)」

 手術を振り返り、「ほかの先生だったらどうなっていたかわからない」と言います。信頼できる医師は、どのように選んだらよいのでしょうか。

「年齢はあまり関係ありません。医師の経験と自信で判断して。医師を選ぶところから手術は始まっています」

 脊柱管狭窄症になって、寝ることさえ難しい時期がありました。腰がからだを支えていることを痛感したみのさんは、「痛みがあったら早めに病院を受診してほしい」と訴えます。

「僕みたいにぐずぐずしていると、大きな手術になってしまいます。必ず専門家の先生に相談して、信頼できる医師をみつけてください」

(文/濱田ももこ)

○みの・もんた/1944 年、東京都生まれ。アナウンサー、タレント、司会者、ニュースキャスター、実業家。現在、レギュラー番組に「秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ)がある。

※週刊朝日ムック『首腰ひざのいい病院2020』から